電気見たけりゃ町屋へ行け

写真 現在、西河内下町に遺されているレンガ造りの旧町屋変電所は明治時代に建てられました。当時、「電気見たけりゃ町屋へ行け」という声が周辺の町や村から聞こえてきました。明治39年に、常陸太田市出身の前島平らが設立した茨城電気株式会社が建設を進めていた中里発電所の水利権の一時譲渡をうけ、翌年送電を開始した日立鉱山は、明治42年1月に電力不足を補うため300KWの発電機1台を備えた町屋発電所を新設し送電しました。明治44年に茨城電気株式会社は、日立鉱山から中里・町屋発電所を買い戻し、同年11月に旧太田町、誉田村、町屋に電燈を灯しました。その時の変電所が現在の建物としてあります。(写真は大正時代撮影のもの)


旧町屋変電所(赤レンガ)−国の登録有形文化財−

写真 町屋変電所として一時代を経て、その使命を終えた昭和30年頃から長い間公民館として地域の人々に愛されてまいりましたが、その役目を果たし取り壊される運命にありました。 地域の有志の保存活動の努力が実を結び、平成11年に国の登録有形文化財として登録されました。(登録No.008-0014)


行灯の赤レンガと銀杏まつり

写真 銀杏が紅葉する時に合わせて周りの「たんぼ」に手作り行灯をならべてライトアップされた、赤レンガ作りの変電所跡と銀杏の紅葉、さらに里川に映し出される行灯の灯り。そして、素敵な音楽を聞きながらの感動の一夜。手づくりの祭りとして、まさに町屋が、そして河内が燃えている。


旧変電所での展示会

写真 瓢箪や小学生・地域住民の絵画・書等の作品展を行ってきました。


未来に向けて

写真 河内地区において先人が築きあげてきた文化遺産を大切に保存し、少子高齢化が進む中、次代を担う青少年の健全育成と地域の更なる発展を願い未来を明るく、生活に欠かすことの出来ない「灯り・電気」とともに元気に暮らせる喜びを感じつつ保存に努め、さらに地域にある文化遺産を見直し後の世代に引き継ぐものです。